プレス成形とは

プレス成形とは

 プレス成形とは主に金型を使った成型方法のことをさします。プレス成形にはそれぞれ、直圧式成形注入式成形の二通りがあります。製品の形状や求められる精度、コスト面などにおいて、それぞれメリット、デメリットを抱えています。どちらを選択するかは、その時その時の案件の内容によって考慮します。

初めに直圧式成形についてご紹介します。この直圧式成形は最も一般的な加硫成形方法です。特徴として金型の取り数は一個取りから数十個までと幅広く対応できます。また、生産数を増やしたい場合や、製品価格を下げる為に金型の取り数を増やすことも可能ですが、その分金型が大きくなった場合は金型費用が増えてしまいます。

 

メリット

  • 小ロット、多品種など比較的柔軟な対応が可能。
  • 金型代が射出成型やトランスファー成形に比べて金型費用を抑えることができる。
  • トランスファー成形に比べてバリが少ない。

デメリット

  • 職人の技量と金型の精度によって、製品の歩留まりや生産性が変わってくる。
  • 材料を細かく裁断、計量する必要がある。
 
 
 
続いて注入式成形についてご紹介します。トランスファー成形とは、前述した圧縮成形とは違い、材料をポット内に置きプランジャで加圧することで、注入ゲートを通り製品の形に加工されるという方法です。特徴として、直圧式成形と比べ、金型枚数が増え金型の形状も複雑になりますが、職人の技量にはあまり依存しない。
 
 

メリット

  • 直圧式成形と比べ、材料を細かく裁断、計量する必要がない。
  • 金型が閉じた状態により必要な材料を流し込むので安定した製品精度が見込まれる。

デメリット

  • 直圧式成形と比べ、金型が複雑かつ枚数が多くなるため、費用が高くなるためコスト面では不利になる。
  • ポット部分や注入ゲート部分にバリが残ってしまうため、使用材料も増え、材料コストが上がってしまう。
  • 製品面に注入ゲート跡が残ってしまう。